成長株投資法とは売上が急成長しているような成長企業に投資する方法です。企業の成長性に先行して投資していくため株価は比較的割高となっているのが特徴です。
<成長株の特徴>
成長株の特徴は、企業の成長性が著しい点・株価が割高な点です。株価が割高なのは、企業の将来性を買っているためであり、企業の将来性・成長性を考慮すると割安なのではないかという考えのもとの割高です。(ちょっとわかりにくいかも。)
どういった銘柄が成長株になのかといえば、売上高の伸びが著しく、その伸びに合わせて株価も伸びているというイメージを持ってもらうと分かりやすいかと思います。2006~2008年の任天堂(7974)・ネットバブルの頃のヤフー(4689)などが成長株に該当します。
<成長株のデメリット>
成長株のデメリットはその成長性が止まったとみなされたときに株価が暴落してしまう点です。株価のピーク時から3倍、4倍以上さがるのは当たり前。10倍以上下がる銘柄もあるぐらいです。この暴落度合いは成長性が大きければ大きいほど大きくなり、株価の暴落度合いは成長性に比例しています。
<成長株のメリット>
成長株のメリットはその成長性に裏付けられた株価の伸びにあるでしょう。成長が見込まれる限りはじゃんじゃん買われていきますので、株価もグングン右肩上がりで伸びていきます。どの時点で購入しても成長性が見込まれる限り、右肩上がりで伸びていきますから、とくに待つ必要はありません。気持の良い投資が可能となります。
<成長株の指標>
どういった銘柄が成長株に該当するのかというと、ROEや売上高の伸び率、PEGレシオといった指標をもとに探すと良いでしょう。
⇒ROEとは?
ROE=一株当たりの利益÷一株当たりの純資産額×100%
ROEは一株当たりの利益を一株当たりの純資産額で割ったものに100をかけてパーセンテージで算出されます。この数値は株主資本の成長率を表しています。
株主から預かったお金を一年間で何%増やすことができたのかを知ることができるんです。
ROEが高ければ、それだけ株主資本の成長が大きいということにつながりますから、企業の成長性を考える材料としてROEは有用でしょう。(15%以上は欲しいかな。)
⇒売上高の伸び率とは?
売上高の伸び率=(今年度売上高÷前年度売上高−1)×100%
単純に売上高の伸び率です。
指標というほどのものでもないのかもしれませんが、売上高の伸びは正常な利益が伸びていく前提条件ですので、重視してほしい点です。
成長株投資における売上高の大事な点は、あくまで将来の伸び率が大事ですので、過去の伸び率がいくら良くても将来の伸び率が悪いものと予想された場合は、株価は大幅に下落していきます。その点だけは注意してください。
⇒PEGレシオとは
PEGレシオ=今期予想PER÷今後3〜5年間の利益成長率(%)
PEGレシオは今期予想のPERを今後3〜5年間の平均利益成長率(%)で割って算出されます。このとき、PEGレシオは1倍よりも小さい場合に割安であると判断されます。
(具体的に考えてみましょう♪)
PERが30倍というと一般に割高という判断が下されます。
しかし、たとえPERが30倍であっても、年々の利益成長率が40%の場合だと、割安であると判断される場合があるんです。
例えば・・・、
株価:3000円 一株当たり利益:100円 利益成長率:40%
1年目のPER:3000÷100=30倍
2年目のPER:3000÷140=21.428・・・倍
3年目のPER:3000÷196=15.306・・・倍
このように3年後のPERは15倍近くまでさがります。
現在の株価が割高と考えられても、成長性を加味した場合は割安なのではないかという成長株投資の考え方はここに表れるんですね(^^)/
<成長株の探し方>
成長株の探し方は売上高の伸び率が大きくて、かつ利益成長率も大きく、さらにROEが高い企業を条件にしてスクリーニングをかけると良いでしょう。
問題は売上高の伸び率と利益成長率ですが、これら二つの指標は過去のものを使ってもあまり意味がありません。将来の伸び率こそが大事ですからね。
そこで今期の売上高予想伸び率を使いましょう。(本当は来期の予想伸び率も使うと良いのですが、、そういった機能はついてないみたいですから仕方ない!)
(スクリーニングの条件設定値)
売上高伸び率(%) 20%以上
純利益伸び率(%) 15%以上
ROE (%) 15%以上
成長株なのでPERは高い銘柄が多いかなと思ったら、意外と割安銘柄も中には含まれていました。(2009年12月31日時点)
<成長株の注意点!>
成長株は株価が右肩上がりに上昇していくものが多く、タイミング良く投資すれば資産も右肩上がりで増えていきます。しかし、成長性が止まったときに大きく下落するリスクがあることも認識しておかなければいけません。
そのため、初心者の方にはあまりおススメしていません。
(参照:任天堂/7974)
上の図は任天堂のチャートです。DSが売れに売れて、Willが売れに売れて売上が伸び、成長性が市場に認められている間は株価も右肩上がりでした。しかし、その成長性にもいつかは限界がきます。成長性が止まると市場は急激に冷静になります。株価は右肩下がりを描きます。
下落リスクがあるぐらいなら、上昇余地は限定されるものの下落リスクの低い割安株投資を行った方が良いのかもしれまえん。
<オマケ:成長株の探し方:管理人の場合>
売上の伸びと、とくに営業利益の伸びに注目してます。ここが伸びている企業の株価はたいてい跳ね上がってます(投資家の多くの方がこの点に注目してるからです。)。跳ね上がるタイミングまではいまだに分からないんですが、、、試しに株価がグングン伸びている企業のPLを時系列(四半期会計期間:1Q2Q3Q4Q)で並べてみてください。利益の伸びが株価に影響を与えている点がより理解できるはずです。
自分の経験でいえば、コスモス薬品(3349)やセリア(2782)はこのパターンでみつけることが出来ました。あとWDBHD(2475)やウェブクルー(8767)なんかもそうでした。