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高配当株投資法


 高配当株投資法とは、配当率の高い企業に投資することで配当金(インカムゲイン)による収入を確保し、その配当金をさらに配当率の高い企業に再投資することでさらなる配当金(インカムゲイン)による収入を拡大していく投資法です。配当金がさらなる配当金を生み出すという点では最も現実味の湧く投資法といえるのではないでしょうか。



<高配当株投資法の特徴>
 高配当株の特徴は、事業が安定していて・キャッシュが入ってきやすく、かつ手元に残りやすい企業に多いです。例えば、電力会社やガス会社などの公的な企業が一般的でしょうか。また不動産上場投資信託のREITもそうですね。(毎月家賃が入ってきます。)他には売上原価・費用が人件費だけの固定資産を持たない企業なんかも高配当のところが多いです。




<高配当株投資法のデメリット>
 高配当株投資法のデメリットは、投資の中では地味で面白さに欠けるという点です。高配当株の株価変動は激しいものは少なく、安定しています。大きく上昇することも少なく、また大きく下落することも少ない。これは事業が安定しているからこその株価変動の乏しさであり、だからこそ高配当をもたらしてくれるわけです。

また、高配当株の中には、一見事業が安定しているようで、実は法律などの改正により事業が安定しなくなる銘柄もあります。(例えば派遣会社)
さらに高配当株が業績悪化等で配当金が減少した場合(減配)、株価は大幅下落を起こします。業績の悪化は特に注意する必要があり、高配当株を探す段階で事業リスクをきちんと把握しておく必要があります。





<高配当株投資法のメリット>
 高配当株投資法のメリットは、安定して資産を増やしていけるという点です。株価の値上がりにはそれほど期待をせず、期待するのは配当金による収入。そして配当金をさらに高配当株の再投資に回し、さらなる配当金の増加に努める。
投資資金が乏しいうちはあまりこのメリットを生かせませんが、投資額が1000万円を超えたあたりから資産は雪だるま式に増えていきます。





<高配当株の指標>
 高配当株かどうかを判断する指標には、一般に配当率・配当性向が使われています。


⇒配当率とは?
配当率=(一株当たりの配当金÷株価)×100%

配当率は、一株当たりの配当金を株価で割って、算出した数値をパーセンテージで表現したものです。言いかえると、投資額に対する配当金のリターンが何%なのかを表します。
銀行に預金として預けておくよりも、株式に投資した方が利率がいいと言われます。
それはこの配当率を目安にした場合、そう言われることが多いです。
銀行の利率は0.0・・%の世界に対して、株式ならば2~4%の世界ですからね。



⇒配当性向とは?
配当性向=(一株当たりの配当金÷一株当たりの当期純利益)×100%

配当性向は、一株当たりの配当金を一株当たりの当期純利益で割って、算出した数値をパーセンテージで表現したものです。言いかえると、稼いだ利益のうち、どれだけの割合を配当金に回したのかを表しているんです。





<高配当株の探し方>
 高配当株の探し方は簡単です。ネット証券のスクリーニング機能に配当率を入力して検索をかけるだけで、高配当銘柄がわんさか出てくるはずです。その中から事業が安定している企業を選びます。

  

配当利回り:4%以上
PER    :1倍以上〜10倍以下

配当利回りに加えて、低PERを条件にいれることにより割安株でかつ高配当株をさがしてみました。なかなか面白そうな銘柄が抽出されています。






<高配当株の落とし穴!>
 高配当株の落とし穴は上でも説明しましたが、業績悪化による株価下落リスクです。業績悪化はただでさえ株価下落を引き起こしますが、さらに高配当株ですと減配という事態も引き起こすためその株価下落はなかなかけっこう大きなものとなります。

高配当株に投資する以上は、投資先の事業リスクを入念にチェックしましょう。

事業リスクとは業績変動のブレという意味です。
過去10年ほどの業績推移を見て、大幅に揺れ動いていないのを確認したうえで投資に踏み切ることが大切です。(製造業と小売業を比較してみてください、言いたいことはわかると思います。)

※過去10年の業績推移は、会社のHPに載っているのならそれを使い、ないのなら「EDINET」で有価証券報告書を見て確認しましょう。



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