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企業をじっくり見て選ぶ


企業をじっくり見て選ぶ。
、、、といっても企業のHPとか商品をジーっとみつめて、「オィオィ何か見えないものが見えてきたゾー!」ってなったら買いといったようなオカルト的な方法ではありませ(^^;)

これは企業の行っているビジネス、それに伴う業績を客観的に分析したうえで購入するというやり方です。俗にファンダメンタル分析と言われるやり方ですね。

なんか横文字使ったら難しそうな分析に聞こえますが、財務諸表の知識をコツコツと身につけて、ある程度の経験が身につけば、かなり有用な投資法(バリュー投資みたいなもの)を実践することができます。




<Level.1 ファンダメンタル分析の主な利点>
 ファンダメンタル分析を身につければ、儲かっている割安企業に投資することができる(バリュー投資)ようになります。

現在の株価が割安かどうなのかをいろんな指標をもとに分析しますからね。
根拠のない投資を行うこともなくなります。
ちょっと一例を紹介しましょう(^^)/


たとえば、A社とB社の株価が100円と200円だったとします。
あなたの手元には100円しかありません。
『100円しか持ってないからA社しか買えないじゃん、いいや買えるやつ買おう。A社買っちゃおう!』

〜〜〜数週間後〜〜〜

A社の株価は100円から下落し続けて75円まで下落してしまいました。
それに対してB社の株価は200円から250円まで上昇しています。

『株って儲からないなぁ・・・やめよ。』
ただチャート的な裏付けだけで根拠のない投資をするとこういう事態に(>_<)



しかしあなたがもしファンダメンタル分析を行っていたらどうだったでしょう。
A社が100円でB社が200円。
財務諸表を見てみるとA社は一株あたりの利益予想が5円。
対してB社は一株当たりの利益予想が50円。

割安度の指標(PER)にあてはめて考えると、
A社のPER=100÷5=20倍
B社のPER=200÷50=4倍

PERは低ければ低いほど割安であることを示す指標なので、どっちかを買うなら断然割安のB社だったんですね(^^)/

正しい選択は、
『200円のB社に投資するためにあと100円お金がたまるまで待つ!』って言う選択だったようです☆





<Level.2 ファンダメンタル分析で一般に使われている指標>
では続いて、
実際にファンダメンタル分析で使われている一般的な指標を紹介していきましょう。

@PER(株価/一株当たりの利益)
何年で投資額を回収できるかを測る指標です。主に利益面から割安度を測る指標であると言えますね。上の例でもこのPERを紹介させてもらいました。

おさらいしましょう(^^)/

PERはその数値が低ければ低いほど割安であるという指標です。
算出方法は、
  株価÷一株当たりの利益

この場合、株価が投資額で一株当たりの利益が回収額に該当します。
投資額を回収額で割れば、算出される数値は何年で回収できるかを表す数値となります☆

(例)どちらの企業が割安なのかをPERで割り出してみましょう。
A社:株価 100円   一株当たり利益 20円
B社:株価 150円   一株当たり利益 25円

答え:A社の方が割安
 A社のPER=100÷20=5倍
 B社のPER=150÷25=6倍




APBR(株価/一株当たりの純資産額)
会社が解散した場合に何円で引き取ってもらえるのかを測る指標です。主に資産面から割安度を測る指標であると言えますね。

PBRも算出される数値が小さければ小さいほど割安であるという指標です。

算出方法は、
 株価÷一株当たり純資産額

この場合、一株当たり純資産額が会社の解散価値に該当します。
現在の投資額よりも解散価値の方が高ければ割安であると判断できる指標ってことですね(^^)


(例)どちらの企業が割安なのかPBRで割り出してみましょう。
A社:株価 100円   一株当たり純資産額 80円
B社:株価 200円   一株当たり純資産額 250円

答え:B社の方が割安
 A社のPBR=100÷80 =1.25倍
 B社のPBR=200÷250= 0.8倍



BROE(一株当たりの利益/一株当たりの純資産額)×100%
ROEは株主資本の成長度合いを測る指標です。
(当期純利益/株主資本)×100%でも算出することができ、ここからわかるように、株主資本を使ってどれだけ利益を稼ぎ出すことができたかがわかる指標であり、一年間で資本がどれだけ成長したかがわかる指標です。

ROEが10%の企業よりも、20%の企業の方が優秀であり、ROEの数値は高ければ高いほど良いと判断されます。


(例)どちらの企業の価値が成長しているのかROEで比較してみましょう。
A社:一株当たりの利益 50円  一株当たりの純資産額 200円
B社:一株当たりの利益 75円  一株当たりの純資産額 375円


答え:A社>B社
 A社のROE=(50/200)×100%=25%
 B社のROE=(75/375)×100%=20%


以上の3つがファンダメンタル分析で使う指標の登竜門的な指標です。
この三つつを駆使してじゃんじゃん割安株を探していってください(^^)/




注)PERが割安だからといって、PBRが割安だからといって、即購入は禁物です。
たとえば、
今期のPERは割安かもしれませんが、来期のPERはどうでしょう。
来期業績が落ち込むことが予想されている場合は、たとえ今期のPERが割安であったとしても購入すべきではありません。株価はずるずると下がっていくはずですからね。PBRにしても割安なのはただ単に人気がないからってのもあります。
そういった気をつけるべき点はおいおいこのサイトのどこかで紹介していきます。




<Level.3 スクリーニング機能で割安銘柄を探してみよう!>
Level.2で学んだ指標をさっそく活用して、割安株を探してみましょう!

探し方は四季報なんかでいちいちしらみつぶしに見ていくことなく、便利なスクリーニング機能を使いましょう。ネット証券の中には口座開設していれば無料でスクリーニング機能を利用することができます(^^)/

使い方については↓の参照ページを参考にしましょう。

参照:スクリーニング機能ガイド参照



オマケとして株価と業績の関係について↓で紹介しています。
実際にある誰もが知ってる有名企業の株価推移を使って説明していますので是非とも読んでみてください。



<オマケ  株価と企業業績の関係>
まずはこの株価チャートを見てください。

  
  (Yahooファイナンスより:銘柄コード:7974)

とある企業のここ5年間の株価チャートの推移です。2008年までものすごい株価の伸びを示していますね!!

2006年以前は1万ちょっとの株価が2008年には8万円近くまで上昇していますから、だいたい約7倍の上昇力ですか!100万円投資していたとしたら、2年間で700万円になったということです。想像しただけでもよだれがでそうな^^;


まぁ、、そういう妄想はおいといて、、

さっそくこの企業を材料に株価と企業業績の関係を見ていきましょう(^^)/


☆株価が上昇・下落している要因を探りましょう
株価はなぜ上昇するのでしょうか?
それはその企業の株を買いたい人が増えるからなんですが、
ではなぜその企業の株を買いたい人が増えるのでしょう?

ズバリ、業績が好調だからです☆

業績が好調なら、配当金をより多く出してもらえるかもしれないし、自社株買いを実施してくれるかもしれない。株価にとっては良いことばかり起きてくれます。


では上図の株価チャートの企業業績が本当に好調だったかどうかを見ていきましょうか。
 

まずはチャートを確認しましょう。
注目すべき点は2点です。
・2006年前後より上昇を開始している点
・2008年前後より下落を開始している点




このチャートの動きに対して注目の企業業績はどうでしょうか。
2005年からPL(損益計算書)だけをエクセルでまとめてみました。

 

売上とは販売金額の総額と考えてください。
当期純利益は売上から費用・税金を差し引いて手元に残ったお金と考えてください。


ここではとりあえず営業利益とか営業CFとかの意味は置いておいて、
確認してほしい個所が2点あります。
・売上と当期純利益が2007年よりグングン増えていること
・売上と当期純利益が2010年は減ると予想されていること




この2点をさきほどのチャートと照合してみましょう。

 

チャートでは2006年より株価がグングン伸びてきていました。
企業業績も2006〜2007年にかけて売上がグングン伸びていますので株価の上昇と一致しますね。

株価が上昇していく場合は企業業績の伸びと概ね一致するものなんです(^^)/



続いて株価が下落していく場合を見ていきましょう。
チャートでは2008年より下落し始めています。
企業業績は2009年3月までは絶好調で2010年より落ち込んで行く予定となっています。

ん?企業業績は2009年まで好調なのに2008年から株価が下落していってしまってるのはなぜなんでしょう?

理由は二つあります。

・2008年までの成長性が2009年では見られないと予想されたこと
・2010年は2009年よりも落ち込むと予想されたこと


たとえ現在の企業業績が好調であったとしても、来期の業績が落ち込むことが予想された場合、株価は売られていくものです。


<オマケのまとめ>
@株価の上昇時は企業業績と連動して動く点
Aただし来期の企業業績が落ち込むと予想されると、たとえ今期の企業業績が良くても株価は先取って売られていく点



どうでしたでしょうか、株価と業績の関係は(^^)/
ちょっと頭の中がゴチャゴチャしてきてしまったかもしれませんね、、

ちなみに材料に使った企業はどこかわかりますか?
2006年頃からその企業が作ってる商品が買われ始めて、管理人は2007年の秋に確か買ったかな、勉強のストレス解消になるかなと思って。(結局全然やらなかったけど^^;)

答えは日本が世界に誇れるゲーム会社・任天堂でした☆





<企業をじっくり見て選ぶのまとめ>
短い文章でファンダメンタル分析とは何ぞやを知ってもらおうするのはけっこう難しいんです、、まだまだ知ってもらいたいことが山ほどあるのに書ききれない↓悲

このサイトはファンダメンタル分析ができるようにいろいろと書いていくつもりです。焦らずコツコツと一緒に学んでいきましょう♪

ファンダメンタル分析の第一歩は財務諸表を理解することです。
財務諸表の基礎を学んでみようと思う方はこちらのページへどうぞ(^^)/



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